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2008.05/22 [Thu]
待ち望んだ
ごぶさたしております…!
あまりにも更新できずにいたら、とうとう広告が出てしまっていました(><;)
今回は、村田の話を書きました。
先日、サントラのドラマCDを聴いたり、また本当に久々にニコニコ動画に行き、組曲の村田健バージョンを聴いたりしたので、もう村田で何か書きたい!と思いまして、書きました。
サントラのドラマCDは、なんだかとてもすごかったので、このネタで次は書きたいなと思っております。ルーファスの話を是非。
では、村田の話をどうぞ!
『待ち望んだ』
ゆらゆらとした現実を、彼は不思議に平穏な気持ちで受け止めていた。
安堵があったのかもしれない。
これで、箱は、失われた。
これで、使命を果たした。
そして、これで、記憶から、解放される。
彼は、確かに安らいでいた。
*****
「海か…」
それは、彼女が持っている断片的な無数の記憶のなかで、最も再生回数が多い記憶だった。
幾度も観てしまうのは、それが彼の終わりで、彼女の始まりのきっかけだからかもしれなかった。
彼女が思い出せる情報は、彼よりは少ないようだったが、4000年間も誰かのために、彼や自分のような存在が作り出されていることは知っていた。
彼女も物心つくころには、自分が特殊で、いくつもの前世のことなど誰にも話すべきではないと理解していた。
そうして、幼いころから繰り返し観る海の記憶に、主人公の彼に、ずっと彼女は共感していた。
ああ、本当になんて残酷なシステムなのかと。
けれども、最近思うのだ。
自分の人生は、また誰かの情報になる。その誰かに対して、できれば幸せな記憶
を残すべきなのではないかと。
彼も私も、未来の誰かも、運命共同体なのだから。
願わくは。
幸せな記憶を、次の存在に受け渡すことができますように。
そして叶うならば。
いつか私たちの前に、私たちの秘密を何でも話せる人が、どうか現れますように。
*****
「…おーい、村田?」
僕ははっと目を瞬いた。
駅前のファーストフード店で、僕らは絶賛試験勉強中だった。
「ああ、ごめん渋谷。解き終った?」
「んー、なんとか。それよりどうかしたのか?ぼーっとして」
渋谷のノートに目を落として、赤ペンを滑らせながら、僕は正直に答えた。
「うん。僕は幸せ者だと思ってた」
クリスティ、現れたんだ。
彼が、何でも話せる僕らの親友だよ。
「え?なんだよそれ」
「あ、渋谷。ここ間違えてるよ」
「うわ、またかー」
クリスティ、アンリ。
それからずっと昔の、僕の前任者たちへ。
僕らは、やっと出会えたんだ。
確かな安らぎを、僕は感じている。
終
あまりにも更新できずにいたら、とうとう広告が出てしまっていました(><;)
今回は、村田の話を書きました。
先日、サントラのドラマCDを聴いたり、また本当に久々にニコニコ動画に行き、組曲の村田健バージョンを聴いたりしたので、もう村田で何か書きたい!と思いまして、書きました。
サントラのドラマCDは、なんだかとてもすごかったので、このネタで次は書きたいなと思っております。ルーファスの話を是非。
では、村田の話をどうぞ!
『待ち望んだ』
ゆらゆらとした現実を、彼は不思議に平穏な気持ちで受け止めていた。
安堵があったのかもしれない。
これで、箱は、失われた。
これで、使命を果たした。
そして、これで、記憶から、解放される。
彼は、確かに安らいでいた。
*****
「海か…」
それは、彼女が持っている断片的な無数の記憶のなかで、最も再生回数が多い記憶だった。
幾度も観てしまうのは、それが彼の終わりで、彼女の始まりのきっかけだからかもしれなかった。
彼女が思い出せる情報は、彼よりは少ないようだったが、4000年間も誰かのために、彼や自分のような存在が作り出されていることは知っていた。
彼女も物心つくころには、自分が特殊で、いくつもの前世のことなど誰にも話すべきではないと理解していた。
そうして、幼いころから繰り返し観る海の記憶に、主人公の彼に、ずっと彼女は共感していた。
ああ、本当になんて残酷なシステムなのかと。
けれども、最近思うのだ。
自分の人生は、また誰かの情報になる。その誰かに対して、できれば幸せな記憶
を残すべきなのではないかと。
彼も私も、未来の誰かも、運命共同体なのだから。
願わくは。
幸せな記憶を、次の存在に受け渡すことができますように。
そして叶うならば。
いつか私たちの前に、私たちの秘密を何でも話せる人が、どうか現れますように。
*****
「…おーい、村田?」
僕ははっと目を瞬いた。
駅前のファーストフード店で、僕らは絶賛試験勉強中だった。
「ああ、ごめん渋谷。解き終った?」
「んー、なんとか。それよりどうかしたのか?ぼーっとして」
渋谷のノートに目を落として、赤ペンを滑らせながら、僕は正直に答えた。
「うん。僕は幸せ者だと思ってた」
クリスティ、現れたんだ。
彼が、何でも話せる僕らの親友だよ。
「え?なんだよそれ」
「あ、渋谷。ここ間違えてるよ」
「うわ、またかー」
クリスティ、アンリ。
それからずっと昔の、僕の前任者たちへ。
僕らは、やっと出会えたんだ。
確かな安らぎを、僕は感じている。
終









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